北酸株式会社
総合企画部企画開発グループ
グループリーダー 藤井 晃さん
取材日:2019/10/21
ライター:久高諒也
「これでいいのか?」と問い続ける姿勢
今回私は、北酸株式会社の企画開発グループリーダー藤井晃さんにお会いし、北酸の様々な事業や沿革、藤井さんの過去や現在の取り組みなどをお聞きしました。
会社をご存知の方には、たいていがガス会社として認識されている北酸ですが、実はさまざまなことをやっています。ガス会社としての売り上げは、会社全体の半分なんです。
藤井晃さんは、そんな北酸の性格を象徴しているように感じました。
藤井さんは好奇心が旺盛で、子どもの頃からいろんな機械を分解してみたり、工作したりするのが好きで、大学時代に始めた弾き語りは、バンドに形を変え継続するとともに、町内を巻き込んだ夏フェスを定期開催するに至っています。
様々なことに挑んでいく藤井さんは自分のことを飽き性だと言いますが、そこには一本筋が通った強さがあります。藤井さんは常に、「これでいいのか?」と自分に問いかけ続けているそうです。自分がどれだけ成長しても、人の上に立っても、「これでいいのか?」と問い続ける姿勢。それが藤井さんの物腰の柔らかさを醸し出しているのでしょう。
同時に、これではダメだと思う時にははっきりと主張するので、時には上司と喧嘩をすることもあったと言います。「これでいいのか?」という問いは、謙虚さと同時に貫き通す美学を生み出しているんですね。
この姿勢は北酸にも重なります。
未来の発展のため、設立から80年以上次々と新たな分野を開拓してきた北酸。それでもまだまだ新しい分野を探し続け、昨年からはSDGsの観点を取り入れながら、持続可能な発展に貢献する新たな事業に進出してきました。
藤井さんはその新たな事業の先端で指揮を執っているのです。
ただのガス会社ではない!
北酸株式会社 山口昌広社長
北酸は「持続可能な発展」のためにガス以外の分野にも進出しています。近年新設された総合企画部では、これまでにない新規事業やサービスを展開しています。SDGsの観点から、省エネや環境対策、次世代エネルギーの導入を積極的に行うなどして、ガスの枠組みを超えた事業も多く手がけているんです。
今は採算が合わないとしても、富山のトップのガス会社として、農業の部門や水素ステーションなど未来社会の土台となる事業を力強く推し進めています。
多分野にまたがる事業。SDGsの取り組みで繋がっている。
木質資源の活用による発酵熱等利用では、環境省や東京大学、金沢大学、富山国際大学などとともに産官学連携を推進しながら、実証実験を行っているそうです。実際に富山市呉羽梨の産地では、従来ただ焼却されるだけだった梨の剪定枝を新たなエネルギー源として活用を試みています。
新しいシステムに移行するというのは、たとえ社会のためになってもなかなか腰の上がらないものです。梨農家さんがなぜ協力してくれたのかと言いますと、梨農家さんの作業をもっと減らした上でしかも環境にも優しいということを伝えられたからだそうです。
ただ環境に優しい方法を提案するだけでは社会はスムーズには変わっていかない、ビジネスの観点が必要だということを、私は学び取りました。
2020年3月オープン。富山初の北酸水素ステーション
水素ステーション、オープンしました!
(写真提供:一般社団法人富山水素エネルギー促進協議会)
二酸化炭素を排出しない究極のクリーンエネルギーとされる水素の普及を目指し、燃料電池車(FCV)に水素を供給する「水素ステーションとやま」が、2020年3月7日、富山市上冨居にオープンしました。北酸をはじめ富山トヨタ自動車、日本海ガスの3社が中心となって設立された富山水素エネルギー促進協議会が運営する、北陸初の水素ステーションです。
脱炭素化が進む未来社会への第一歩として、期待されます。
働きたくなる北酸
豊富な資料で、丁寧に教えていただきました。
藤井晃さんは「こんな自分にのびのびやらせてくれるんだからすごい」と山口昌広社長のことを笑顔で語っていました。
ガスだけじゃない、これからも新たな分野に進出し事業を広げていくであろう北酸株式会社に、僕は一大学生として興味を掻き立てられました。
さらに、有休の柔軟さや3〜4年に一度のハワイ社員旅行など、働きやすく楽しめる職場環境を作っていることも魅力的でした。
ライター紹介
久高諒也
(Kudaka Ryoya)
沖縄から富山大学にやって来た、経済学部の一年生です。仲間と共にゲストハウス寄処(よすが)の運営に携わっています。ワクワクする物事が実現するまでの過程を見ることや、そこに携わるのが大好きです。
趣味は自分の考えやアイデアを書いておくことと、本を読むことです。
1ヶ月前に1日1ブログを始め、現在までで一日の最高PV数は370。 現在は、質問磨きとイベントを開催することに注力しています。
どうぞよろしくお願いします。
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